なぜ「きき合い」なのか? ―会議で「ピザ配達人」の質問がもたらすこと―

どうもどうも~、よねです~(^^)/

授業のガイダンスのとき、担当するワークショップの序盤で、私がまずお願いすることがあります。

それは「(伝えることも大事な前提で)ききましょう」ということです。

もはや当たり前すぎて意外性のかけらもないことばですが(笑)、この姿勢が本当に浸透しているか、本当に当たり前になっているか、日頃の対話の場面を振り返ってみるといかがでしょうか。

ここでは特に「質問する」意味での「きく」について触れたいと思います。

高校教員時代から有志で行う会議の場や身内での研修の場で実施してきたのは「アクションラーニング」と呼ばれる会議手法です。

「きく」トレーニングにはもってこい!

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詳しくは関連する図書やウェブサイトなどを参照していただくとして、この手法では参加者は「質問→その回答」という形でやりとりを進めます。

議論には入らずプロセスに介入する立場としてALコーチが1名つき、タイムマネジメントしながらルールに沿って対話が進むようはたらきます。

自分から意見を話して終えちゃダメ。必ず質問の形をとるのです。

色々と得られることがありますのでとにかくやってみていただきたいところですが、特に「素人のように問う」ことが課題解決のカギになり得るという点は非常に重要だと考えています。

写真の本では「ピザ配達人」のエピソードが紹介されています。

とある会議の場で行き詰っていたところ、ピザを届けに来た配達人に1時間だけ会議に参加してもらい自由に質問してもらったそうです。

「そのとき、チームはピザ配達人が発した『くだらない』質問を、今まで自分たちが検証していなかったことに気づいたのである。」

素人の発した基本的なことに関する質問。

基本的過ぎて当事者たちが検証していなかったようなことでも、実は改めて見直してみると面白いことを発見することってあるんです。

私はファシリテーション系の研修講師を務めさせていただく際、ファシリテーションスキルの1つに「ことばの意味を確認すること」を挙げています。

当たり前のように使っているそのことば、実際どういう意味だろうか?

当事者の皆さんは、本当にその意味で捉えているのだろうか?

対話・議論を進めていくうえでの土台固めとなるこのステップを丁寧に踏まないと、やりとりがずれて、ずれて…

後々「あれ、こんなはずだったっけ!?(;´Д`)」なんてことが起こりかねない。

「そのつもり」って怖いんですよねぇ…(;’∀’)

人が集まった場には多様性が生まれます。

多様であるということは、物事の捉え方が一通りではなくなるということでもあります。

多様性を生かしたアイディアのかけ算をするために、共通の土台を持ちましょう。

そのために、「素人のように問う」てみると…どんなことが起こるでしょうか?

参加する議論に「ずれ」を感じる方、一度「ピザ配達人」になってみては?(^_-)-☆

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