夢を語って下さい。ファシリテーターはそこから場をつくります。
ファシリテーターに場づくりを依頼するということは、まだまだ一般的ではないようです。
初めて一緒に仕事をさせていただく依頼主と打ち合わせをしているとき、こちらにどんな情報を伝えればいいのか分からないんだろうなぁと、感じるときが結構ちらほらあります。
授業・研修・会議・対話など、人が集まる場であればどんな場のプログラムも組み、運営できるのが、プロのファシリテーターです。
おそらく、ご依頼主が想像する以上に柔軟性があります。
今日は、そんなファシリテーターを、上手に使うためのご依頼方法を書いてみます。
シンプルです。
タイトルにある通り、ずばり、夢を語っていただきたい。
この場をどんな場にしたい、どんな成果を求めている、参加者にこうなって欲しい。とにかく、ゴールイメージを語っていただきたい。
そこさえ明確に語っていただければ、話を進めることができます。
人が集まる場が目指すゴールの種類は、大きく分けて3つです。
交流:参加者同士の親交を深めたり情報交換を目指す
発散:テーマ・議題についての視野を広げ、アイディアをたくさん出す
集束:テーマ・議題について出されたアイディアから、決める・絞る・まとめる
ファシリテーターはまず、いただいたゴールの方向性を掴み、そこを目指すに至った背景や理由をヒアリングさせていただきます。
過去にも開催したことがあれば、その時の様子や成果など。
また、どんな方々に参加してもらいたい場なのか、参加者同士の関係性、人数規模といった人に関する情報や、使える時間や会場の様子などの前提条件なども合わせて伺います。
また同時に、それらのお話を伺っているときのご担当者の表情や声のトーンから、言葉にはしていないけれども実は考えていることや不安に感じていることを察し、質問したり、こちらから意見を投げかけてレスポンスを伺ったりもします。
そのような丁寧なコミュニケーションを踏まえ、最終的なゴールを一緒に設定します。
実は、このプロセスが上手くいくかどうかで、場が成功するかどうかが決まります。
プロのファシリテーターとして場をつくるとき、成功とはゴールを実現すること…だけではありません。
その延長線上に、依頼主の納得や満足がなくては、成功とは言えないのです。
なので、事前の打ち合わせは、場のゴールと依頼主の満足とを一致させるための非常に重要な時間。依頼主の不安の解消に努め、ゴールイメージを言語化するためのお手伝いに時間は惜しみません。
ファシリテーターとしての第一の仕事は、まず事前打ち合わせにあると、僕は考えます。
逆に、ゴールさえ決まってしまえば、あとはスムーズ。そこから先は僕らの専門です。
まず、その場で簡単な当日のプログラムを提案させていただきます。
なぜここでグループワークを入れるのか、なぜこの人数なのか、これをする意味は何なのか。全てのワークに意味と理由があるので、不安を残さないためにも、何でも聴いて下さい。
そして後日、スケジュール案として紙に起こし、細部をチェックし合った上で、当日を迎えます。
…という感じです。
逆に、一番困るのが、目指すべきゴールが定まっていない中でのご依頼。
ファシリテーターは、ゴール実現のために最適なプログラムを提案し、中立な立場で場を運営するのが仕事です。
向かうべき方向を、会社全体の方針や状態、これまでのご経験を踏まえて「判断」をするのは、依頼主の仕事です。
私達は場づくりのプロとして、実現したい夢を叶えるサポートをします。