校長と教職員との対話の場を、地域がつくる〜杉並第十小学校学校運営協議会
共同代表の山ノ内は、杉並第十小学校で学校運営協議会の委員を務めています。今日はその活動の紹介を少し。
「かがやきの学校を目指す杉十小教職員とCS委員のコミュニケーションの場」として、昨年度から始まったCSカフェ。
今回も、職員と委員の数名で、どんなテーマがいいかなぁと相談していたところ…校長先生に対して感じている、様々な想いを出して下さいました。
「校長の想いは、紙面で情報としては伝わるんだけれど、もっと想いが聴きたい」
「校長は忙しそうすぎて、訊きたいことが訊ききれない時がある…」
「学校運営で柱となることは色々あるんだけれど、特に優先したいこととかってあるのかなぁ」
少なくともCS窓口の先生達は、みんな、もっと校長先生の話を聴きたいということが判明。
確かに、校長と教職員という上下の関係では言いづらいこと・ききづらいこともあるでしょう。
けど、そういう時こそCS委員の役割。
外部の人間が入ることで、校長先生も教職員も、本音でお喋りできる場を開催しようということになりました!!
第一部は、
「どんな学校であって欲しいか どんな教職員であって欲しいか」
という大きなテーマを元に、校長先生がお話し、それに対してCS委員が質問をするインタビュー形式で実施。
第二部は、そこでの話を踏まえてグループ内で、思ったこと・気付いたこと・スッキリ・もやもや・訊きたいことなどを、自由にお喋り。
最後は、校長の想いや考えを踏まえた上で、“自分”が今後どのように“杉十小づくり”に関わっていきたいかをA4用紙に記入し、共有しました。
校長からは、
・学校の仕事は、マイナスをゼロにする仕事・ゼロからプラスにもっていく仕事の二種類がある。前者は、しなければならないことであり、それを土台として成立した上で、初めて後者が活きてくると考えている
・校長として、マイナスをゼロにする仕事については、「指示・答え」として提示しなければならないと思っている。一方で、ゼロからプラスにもっていく仕事については「目標」は提示するけれども、それを実現するアイディアはなるべく提示しないようにしている
・アイディアを提示しない理由の一つは、アイディアを出すのが醍醐味だと、自分では思っているから。私自身も教員時代、何かを言われるのが嫌だったこともあって
・もう一つは、年上であり上司である自分が、「アイディア」として伝えたものを、「答え」だとして受け止められてしまう可能性があるから。ここの兼ね合いは非常に難しい
・異動がある公務員の立場として、「私だからできること」はやってはいけないと考えている。ただ、蚕糸の森研究所など地域特性を活かしたものや、塀がない学校としての安心・安全への考え方や取り組みは、しっかりと後世に引き継いでいきたいと考えている
などなど、管理職であるがゆえの他の教職員との距離感の取り方の難しさを、しっかりとお話してくださりました。
そして、それを受けて、各テーブルでもたくさんの本音が聴かれたそうです。
マイナスをゼロにする仕事で精一杯とか、
校長と教職員とで、そもそも見えているものが違うので、まずは一つアイディアをもらえた方が進めやすいとか、
もっと対話をしたいとか、本当に様々。
もちろん、今日1日で、急に距離感が近づくものではないというのは前提として。
少なくともこういう場を持ったということで、校長が、教職員との距離を縮めたいと考えていることや、普段では聴かれない今の校長の考えを聴くことができたことは、意思疎通をスムーズにするための一つのきっかけになるのではと感じました。
参加者のみなさま、お疲れ様でした!!