協働のためには、”対等”を意識した対話が必要〜第2回府中市協働推進員研修が終了しました!
協働推進員として、「協働を、目的を実現する選択肢の1つとして考えられるようになっている」ことを目指して実施される全4回の研修。
第2回は、市民と職員とが協働を進めていく上で、対等な立場で関わっていくためのスキルとして、”ファシリテーション・スキル”を学ぶ時間をつくりました。
合同会社Active Learnersは、各所からファシリテーション研修のご依頼をいただきますが、一度として同じ研修を行ったことはありません。
対象が変われば、”ファシリテーション”に求めていることも変わります。
ファシリテーションは、人が集まる場において、一人一人が自分の想いや考えを安心・安全に表現できたり、全員にとって納得のいく結論を出せるようにはたらきかけたりする、スキルの総称。
自社の会議なのか、ワークショップ型のイベントなのか、チームビルディングなのか、窓口業務なのか…目指すゴールと、与えられた時間を踏まえると、必然的にプログラムは変わっていきます。
今回、他のファシリテーション研修と一番異なる時間は、第1回研修での声を踏まえ、「職員と市民とは対等な関係であること」をしっかりとお伝えしたり、一対一でのコミュニケーション・トレーニングを組み込んだところです。
行政職員の仕事は、総合計画やそれに基づいた年度の事業と予算に基づいて行われています。
この、総合計画には市民も交えられた検討委員会が立ち上げられたり、パブリックコメントも応募しています。
また、この総合計画や予算は全て、議会の承認…つまり、市民の代表者達の承認を得て、行われているものです。
行政の事業の決定には、これまでに積み重ねられた私たち市民の声が、大きく関わっているんです。
もちろん、それで完璧な仕事が出来ているかと言えば、そうではない時もあるでしょう。
時代やまちの変化、そもそも取りこぼしてしまっていた市民のニーズが、行政に対しての提案や要望、クレームとして上がってくるときもあります。
そうした目の前の声に対して、どうしても職員さん達は、遠慮してしまう。何か、受け入れなくてはならない気持ちになってしまう。
そういった経験が相まって、「職員は御用聞きにならなくてはいけないんじゃないか」という声が、前回のアンケートで出されていました。
そうではありません。
みなさんの仕事は、これまでの市民の声を背負っているんです。
だからこそ、目の前に想いを持った市民がいらしたときには、両者の声を大切に扱う必要があります。
そのためにも、一方的に受け入れるのではなく、かといって、こちらの考えや都合を押し付けるわけでもなく、お互いの想いや考えを聴き合い、伝え合う、対話が必要になるんです。
そして、そういった関係性の中から、協働が生まれるんです。
…ということを、最初にはっきりとお伝えしました。
根っこの部分で、対等性へ疑問を抱いてしまっていると、スキルは身に付きませんからね。
終了後は、全ての職員さんが「第3回研修で使用したいスキル・考え方」を発表することができ、無事にゴール達成!
次回がとっても楽しみです(#^^#)
〈ゴール〉
第3回の市民対話での研修で使ってみようと思えるスキルや考え方が見つかっている!
〈プログラム〉
(1)開会・マインドセット「本研修の主旨おさらい・ゴール・プログラム・グランドルールの共有」
(2)アイスブレイク「チェックイン」
(3)情報提供1「市民と職員が対等な理由」
(4)情報提供2「ファシリテーション・スキル」
・観る…氷山モデルを用いて説明
・聴く・訊く…きく目的、手段について説明
・書く…書くことによる効果と方法について説明
・伝える…アサーティブ・コミュニケーションについて、DESC法を引用しながら説明・実践
(5)グループワーク「情報カードゲーム」
(6)情報提供3「人が集まる場ではゴールを設定・共有する」
(7)全体ワーク「バースデーライン」
(8)グループワーク「ゴール達成を目指せ!!きく・書く・伝える9分間グループインタビュー」
(9)ふりかえり