わたしが掲げる社会的な使命の達成は、わたしのNPO活動がなくなること@第7回NPO八王子会議
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NPO活動をなされるみなさんにとって、社会的な使命の達成は、同時に、ご自身のNPO活動がなくなることです。
みなさんは明日、それが達成されたら、心から喜ぶことができますか?
自分の活動が、自らの趣味やつながりづくりの手段、生きがいになっていたり、唯一の収入源になっていたりすることで、活動がなくなることを喜べない状態になっていませんか?
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第7回NPO八王子会議にて、「これからのNPO活動」というタイトルで講演して欲しいということだったので、このような問いかけをさせていただきました。
NPO活動とは、社会的な使命の達成・社会的な問題の解決が目的の活動であり、政府・自治体や企業では扱いにくいニーズに対応する活動制度の改革に取り組む活動を自発的に行うことです(日本NPOセンターホームページより抜粋)
僭越ながら合同会社Active Learnersも、NPO活動の一旦を担っていると考えています。
昨今、福祉・教育・まちづくり分野において、多様な主体が集まり対話を行う場面・必要性が近年増加しています。
一方で、合意形成を生み出すための専門知識・手法はまだまだ一般的になっていないため、それらを知らないまま、いわゆる”ワークショップ”や対話の場が実施・拡大されていくことで、逆に不満や不和が生じてしまったり、それを収めるために不必要な調整時間・費用がかかっているという現状があります。
これは、過渡期における社会の一問題と、ALsは捉えています。
本来的には、ALsが担当している当日のプログラムデザインや進行は、組織の一メンバーが計画し、実施すること。
それが正常に行われるようにすることが、ALsの使命であり、それが実現できたら自然と仕事がなくなっていくのが自然のこと。
そうなったとき、ALsは「気持ちよくやめられる状態」を予め意識しながら活動しています。
例えば、
(1)「担当者の主体性の発揮が理由の事業打ち切り」を企業活動の評価に組み込んでいる
(2)担い手の育成を意識した事業の進め方
(3)本事業を通じて培った経験やスキルを活かした新規事業を検討・挑戦
(4)経済的安定を目指した不必要な事業継続を防ぐためにパラレルキャリアを選択
などです。
(HP参照 https://active-learners.jp/mission&vision)
社会的使命の達成に向けて、事業の拡大・組織の成長は間違いなく必要です。
同時に、その先にある”本当に”終わらせることを、どこか頭の片隅に置いて活動することで、今の一手もきっと変わってくるのではないでしょうか。
…なんてことを、お話させていただきました。
僕のこんな話が第一部。
第二部はNPO法人フュージョン長池の代表を務めていらっしゃる田所さんを始めとするNPO活動実践者による「人材育成」「資金調達」「企画・広報」における事例発表。
そして第三部は、よねさんがファシリテーターを担当し、ワールドカフェ形式で本日の学びを共有・発散することを通じて、自分たちの活動に活かすかについて対話を重ねました。
みなさんの活動の”次の一歩”を考えるきっかけになっていれば幸いです。
参加者のみなさま、ありがとうございました。