不必要な沈黙が生まれてしまう…声の大きい人の意見が通る…そんな会議、実はなるべくしてなっているかも!?@杉並区
先日、荻窪地域区民センター協議会主催の「会議の進め方講座」の講師を合同会社Active Learnersとして担当させていただきました。
昨年に引き続き、2回目のご依頼…ありがとうございます(^^)
ここの主催者の素敵なところは、ここでの研修を活かす機会として「地域懇談会」という場を翌月に設けているところ。そこを踏まえて、一緒に研修内容について考えました。
話を聴いてみたところ、
・懇談会のゴールは決まっている(!!昨年度の成果がこんなところに!!嬉しい!!)
・ただ、まだ会の具体的な進行イメージは決まっていない
・昨年度を踏まえて、一歩前に進みたい
・シーンとしてしまう場、一人がたくさん話してしまう場の解消方法が知りたい
…ということだったので、昨年度学んだ「ファシリテーションは、人が集まる場に対しての思いやり(心得)とおもてなし(手段)である」「もっとも大切なファシリテーションは、みんなでその場のゴールを共有すること」をベースに、ファシリテーターの介入を最小限に済ませるプログラムづくりを学ぶ場を提案。実施することになりました。
会議のプログラムデザインは、シンプルで。
まずは、誰にでも分かる明確なゴールを設定する。次に、その場に参加する参加者の状態をイメージし、スタートラインを設定する。
そして、スタートからゴールに向けてステップを踏むためにどんなプログラムが必要かを考える。
特に、発散型のゴールにおけるプログラムの要素は「情報」「思考」「対話」「共有」の4つのみ。
ゴール達成を踏まえた時に、必要な「情報」をインプットし、「思考」を通じて自分の考えを整理したり、分からないことを確認する。
自分の考えが整理されているからこそ「対話」を通じて、自分の考えも発信できるし、他の人の意見と比べることができる。
最後、たくさん出された想いや考え、アイディアの中から、自分はこれがビビビときたと「共有」する時間を設けることで、この時間の成果を分かち合う。
ねっ、すごくシンプルだし、言われれば当然な流れなんですよね。
でも、意外とちゃんと想定されていないことが多い。
テーマについての情報が参加者の中にないのに、自分の思考が整理されてないのに、そりゃ喋れないですよ。
必然的に、知っている人(もしくは知っていると思い込んでいる人 笑)が、発言するでしょうし、周りはそれに対して何も言えない。
だから1人が目立つ。
そう、会議のよくある問題とされる行動は、個々人の在り方以前に、プログラムにあるのかもしれません。
参加者のみなさんには、情報提供した上で自分たちでプログラムデザインを実施し、理由のあるプログラムの組み方を体感したことで、しっかりとした検討がなされないままグループトークを“ただ”組み込むことの怖さも分かっていただけたようです。
さぁて地域懇談会にどう活かされるか、楽しみです!
参加されたみなさま、お疲れ様でした(#^^#)
〈ゴール〉
テーブルファシリテーターがいらない場をつくる方法が見つかっている!
〈プログラム〉
(1)開会・マインドセット「本日のゴール・プログラムの共有」
(2)アイスブレイク「チェックイン自己紹介」
(3)情報提供①「前回のおさらい〜ファシリテーター・ゴールの設定について」
(4)グループワーク「ぺちゃくちゃタイム〜もやもやに対する一問一答」
(5)情報提供②「ゴールを実現するためのプログラムづくり」
(6)グループワーク「グループワーク〜地域懇談会のゴールを実現するためのプログラムをつくろう」
(7)全体ワーク「3分間プレゼン」
(8)情報提供③「講師よりおまけ情報」
(9)ふりかえり