地域をつくる人材にファシリテーションを@地域づくり研修・杉並区

杉並区内にある地域包括支援センター職員が対象の本研修。

ファシリテーション力を伸ばすことで、各種会議において意見の引き出しや課題の抽出等がスムーズに行えるようになることを目指し、9/26(月)・10/3(月)の2日間にわたって実施しました。

例年は講義が中心だったそうですが、より実践的な学びの時間にしたいということでワークショップ型研修の実績のある弊社にお声がけくださりました。嬉しい♡

「ファシリテーター」の役割というと、効果的な質問で参加者から“いい”意見を引き出したり、上手に論点を整理しながら進行する…など、何かすごいことをしなければならないと思われがち。

いやいや、そんなことはなくて。

むしろ、ファシリテーターが活躍する場というのは、言い換えれば参加者の主体性に任せているだけでは上手くゴールに向かっていくのが難しくなっている状態とも言えます。

参加者の不安や緊張をしっかりとイメージし、誰にとっても分かりやすいゴールを明示し、それに向けて必要な情報・指示出しをしっかりと準備しておけば、当日は進行と最低限の介入で済ませることが出来ると我々は考えます。

…と、このようなスタンスで、「当日、何をするか」というより、「当日なるべく何もしないで済むように、どれだけ想像力を膨らませられるか・どのような事前準備をするか」について、座学と実践を交えて学びを深めました。

第1回の研修では、ファシリテーションについての基本的な考え方(ファシリテーションは、人が集まる場において生じるもやもやに、気づき、解消するために働きかけること)を共有するところから始まり、すぐにできるファシリテーション3選として①ゴールの設定と共有②参加者同士の関係構築の重要性③情報の見える化…について紹介しました。

第2回の研修では、ファシリテーションを活かした会議等のプログラムデザインについて、より具体的に紹介した後、「こういう状況ではどうすればいいの?」という職場において困っている事例をそのままケースワークとして扱わせていただき、自分達だったらどのようなファシリテーションを発揮するか、グループ毎に検討していただきました。また、進行役を担う際の事前準備の方法の一つとして、KP(紙芝居プレゼンテーション)法を紹介し、実体験していただきました。

ファシリテーションは、どんなに難しい場でも短時間で結論を導き出せるようになる万能ツールではありません。

この会議がなぜ上手くいかないのか・どれだけ時間をかければいいのかをきちんと理解し、ゴールまでのステップをしっかりと見据えるための思考法であり、それを実現するための手段の一つです。

今回、一緒に学び合ったことでそれがしっかりと伝わり、一人ひとりが現場において「これをしよう!」を見出すことができたようで一安心。

お互い場をつくるもの同士、頑張りましょう!ご参加いただき、ありがとうございました!

〈ゴール *第1回目・第2回目共通〉

自分が参加・主催する場において意識したいファシリテーションが1つ以上挙げられるようになっている

〈プログラム〉

◆第1回

(1)開会・前提の共有「本日のゴール・プログラム・グランドルールの共有」

(2)アイスブレイク「チェックイン・自己紹介」

(3)情報提供1「ファシリテーションとは」

(4)情報提供2「参加しやすい場をつくるために①」

(5)個人・グループワーク「わたしのトリセツづくり」

(6)情報提供3「参加しやすい場をつくるために②」

(7)グループワーク「発散型会議体験」

(8)振り返り

◆第2回

(1)開会・前提の共有「本日のゴール・プログラム・グランドルールの共有」

(2)アイスブレイク「チェックイン・自己紹介」

(3)情報提供1「ファシリテーションを活かしたプログラムデザインの方法」

(4)グループワーク「こんなとき、どんなファシリテーションが必要?〜ケースワーク」

(5)全体ワーク「ファシリテーションについての最終確認〜一問一答」

(6)情報提供2「KP法紹介」

(7)個人・グループワーク「KP法作成・発表」

(8)振り返り