授業を、ファシリテーターの観点からスーパーバイズする@中瀬中学校

また面白いお仕事をさせていただきました。
場所は、中瀬中学校。そして、授業を担当するのはまさかの校長先生!

ご自身のイランへの転勤・居住体験に基づき、感じられたイラン人と日本人の違いを紹介。そこから日本人同士、身近な人達との日々の生活の中でも、違いや違和感を覚えることがあることに触れ、それぞれの価値基準の元となっている「心のものさし」に気づき、意識することの大切さを伝える授業を実施されました。

我々は、まず2年生の授業を観覧。
後日、打ち合わせの場を設け、ファシリテーター型授業の観点からフィードバック。それを受けてブラッシュアップをされて、次の1年生の授業へと向かう…という流れでした。

先生の授業を通じて気づいたのは、先生と生徒とのコミュニケーションの時間を、僕の感覚としては非常に多くとるなぁというところ。
関係性を丁寧につくることが、自分の話を相手に届ける方法だと思われているのかもしれないと、感じました。
それに対して一定の成果を感じながらも、もしかしたらその時間を本題を深めていく時間に使った方がよりゴールに近づけるのではと思いました。

我々がファシリテーターとしてワークショップを運営するときに気をつけていることは、関係性づくりももちろん大切ですが、
・なぜこの時間にこれを行うのかと言うことに対して受講者が納得でき、興味をもってもらえるような説明
・更に興味関心をかき立てるような魅力的な資料作り
・それらに向き合える十分な時間の確保
…に、より注力しているように感じます。

どちらが正しいというわけではなく、「こんな考え方もあるかもしれません」という一情報提供として上記のことや、情報提供の順番・方法について、この授業のゴールを実現するために最適だと思われるステップの踏み方にについてもアイディアを提示させていただきました。

素晴らしいなぁと思ったのは、必ずしも本意ではなかったかもしれないこともあったかもしれないのに、「まずやってみよう」ということで、我々のアイディアを積極的に取り入れて下さったこと。
結果として、ブラッシュアップ後の授業のふりかえりシートには、文の質も量も大きく向上しており、分かりやすく結果が反映されることとなりました。

常日頃から別の文化をベースに、場づくり・授業づくりを行なっているお互いだからこそ、有益な情報交換ができるんだなぁと感じました。

校長先生の寛大な心と、素敵なご提案に感謝感謝です。